Sardine Z Ecliss
不死の呪いを受けた魔法都市エクリスの最期を知る魔術士
「全て残そうとしたら、文字だけでは足りなくなってしまってね」
リゼルの父親で、数百年前に現実世界から姿を消した「魔法都市エクリス」出身の最後の魔術士。彼なりに息子を溺愛しているが、当の本人にはその想いは伝わっていない。
その昔、エルシアの側役だった。彼女の望みを叶えながらも彼女の存在を絵や文字や魔術として記録に残そうとしている。現在は世界中から珍しいものを集めながら、とある森の中に隠れ住む。
<story>
魔法都市エクリスで、封印術という特殊分野において天才と呼ばれた魔術士。生来の「エクリスの意思を受け入れない体質」に目を付けられた彼は、自身の意志とは関係なく突然エルシアの側役に抜擢され、エクリス神殿に閉じ込められる。エルシアの力が暴走すれば、魔法都市エクリスを滅ぼしてしまう。そのために彼はエルシアを始末することを命じられていた。
二人で過ごすうちにエルシアに情が移った彼は、都市に反旗を翻して彼女と共に亡命を企てるが、エルシア自身に拒否され、諭される。「エルシアはエクリスそのもの。ここから離れることはできない」と。都市に裏切られてなお、エクリスを愛しているというエルシアの言葉に、本当に彼女の心は空っぽなのだと絶望する。
やがて、エクリスの意思によって都市は幻想世界へ沈んでいく。エルシアと都市を看取ったのちも、不死の魔術士として永い時間を存在してきた。禁忌の森の奥にある死の都市との狭間でひっそりと暮らしながら、エルシアの願いを叶えることを望んでいる。
エクリスを嫌悪するばかりだった、頑ななリゼルの心に変化をもたらしたソフィシアを利用しようとした。