リゼル・L・アマランス

Rizel Leozet Amaranth

万物に解放と破壊をもたらす女神の第五意思「エクリス」の守護者となる運命をもつ少年

 

「おかしくもないのにへらへらできませんよ。笑うのにだって体力がいるんだから」

男・16歳・学生 / 一人称:俺or僕(猫を被っている)

 

『月追いの都市』の主人公。魔術士サーディンの息子として生まれ、エルシアの後継者に選ばれた以外は平凡な少年。
母と自分を捨てた実父を嫌うがゆえにエクリスの運命や名の全てを忌まわしく思い、亡き母と結婚した養父の姓を名乗っている。常に意識の半分を都市エクリスにされているため現実にあまり興味がもてなかったが、病を患いながらも運命を受け入れて生きるソフィシアとの出逢いが彼を変えていく。ソフィシアをエクリスから解放するため、その病を治す方法を探している。

 

<story>
禁忌の森と呼ばれる場所から死の都市に迷い込んだ女性と魔術士サーディンの息子。母はリゼルを連れて都市を逃れ、禁忌の森を守るアマランス家の男性と結婚した。父親違いの妹が生まれた後、義父は病死する。それをエクリスの呪い、すなわちリゼルのせいだと思い込んだ母も、間もなく謎の死を遂げる。後に迎えにきた実父サーディンの過剰ともいえる愛を忌避する理由は、それが己ではなく自分の夢の中に存在するエルシアに向けられていると思っているからである。生い立ちのせいで幼い頃は殻に籠もりがちだったが、都市エクリスでシウスという自分よりも不幸な意識体と出逢って以来、開き直って生きるようになる。
その後、彼の妹であるソフィシアと邂逅した。彼女の病を治すという大義名分のもとで、彼はエクリスを否定しつづけながらも初めて実父の知識に頼る。しかし、治療の甲斐もなく彼女を失ったとき、自分の汚さと向き合う。彼女を救いたい一心でしてきたことは彼女の意思を殺すこと。その心を無視し、彼女を本当に死に至らしめたのは自分なのだと思い知ることになった。後悔と自責の念にかられた彼はエルシアの後継者としてエクリスを継ぐことを決意する。